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診察券に「診察券」という表記は必要なのか?

2021.7.7

診察券に「診察券」という表記は必要なのか?

何気なく継続してきた慣習も、よく考えてみたら「それほど必要ではなかった」ということがあります。特に何も意識せずやっていたことを「そもそも、これって…」と見直すことも時には大切です。診察券には「診察券」という表記をすることがあります。自分の手元にある複数の診察券を見ると、クリニックによって「診察券」という文字があったり、なかったり。「診察券」という文字はあった方がいいのか、なくてもいいのか、皆さんは考えたことがありますか?

診察券を「診察券」として認識するかどうか

診察券に表記された「診察券」

診察券に「診察券」と表記するのは、なぜでしょうか?その答えは「誰が見ても診察券とわかるように」です。当たり前で、当然の理由ですね。診察券に「診察券」と印刷されていれば、これはもう、誰が見ても「これは診察券だろうか?」と疑問を持つことはないでしょう。利用者が「わかりやすく」という配慮は、クリニックにとって必要なマナーです。前のブログ「文字の整理とユーザビリティー」でも触れましたが、文字情報を適切に表示することは利用者のユーザビリティーを考えた行為です。診察券に「診察券」と表記するのも、ユーザビリティーを考えた結果と言えるでしょう。

しかし、ここで「そもそも、これって…」と見直してみましょう。クリニックの利用者がクリニックに初めて来院した日をイメージしてください。利用者は医師の診察の後に受付で会計を終え、クリニックの診察券を受け取ることになるでしょう。(クリニックによっては診察の前になるのかもしれません。)その時、スタッフは利用者にこう言うでしょう。「来院時にはこの診察券をお持ちください」もし、生まれてはじめて病院に1人で来たという利用者でも、渡されたものが「診察券」で、クリニックへ来るときは必要なカードだということが認識できます。また、医療機関に1度でも通ったことのある人なら、「クリニックへ行くと診察券を発行されて毎回それを持っていく」という仕組みを知らないということはないでしょう。つまり、クリニックで渡されるカードはほとんどの場合「診察券」であり、スタッフが「これは診察券です」と言うまでもなく、ほとんどの人が「診察券」だと認識できるということになります。

あえて言わなくてもわかる、そういうものは世の中にたくさんあります。例えば名刺もその1つです。名刺は電子化が進んだ現代でも、ビジネスにおいて必須のツールです。名刺はじめて合った人と、自身の情報を交換し合うツールですが、「名刺」と印刷された名刺を見たことはあるでしょうか?おそらく100%の確率で「ない」と思います。

名刺の例

なぜなら、名刺にわざわざ「名刺」と表記しなくても、それが名刺だとわかるからです。顔に「顔」と書かなくてもそれが顔だとわかるように、ほとんどの人が認識できるものに、それを説明する表記は必要ありません。診察券も同じです。受付で渡される1枚のカードをほとんどの人が「診察券」と認識するわけですから、あえて診察券に「診察券」と表記する必要はないのです。

複数のカードと一緒に渡す場合

診察券には「診察券」と表記する必要はありません。それは表記しなくても「診察券」と認識できるからです。ただし、例外もあります。診察券を1枚だけ利用者に渡すのではなく、予約カードや紹介カードといった用途の違うカードと一緒に利用者に渡す場合です。

複数のカードと一緒に診察券を渡す場合

カードが複数あってそれを同時に使う場合は、どれが何の役割のカードなのかがわかるよう、診察券に「診察券」と表記しておくと利用者に対して親切です。

診察券に「診察券」表記は必要か?

表記しなくてもわかる診察券には「診察券」と表記する必要はありません。ただし、複数のカードと併用する場合は「診察券」と表記した方がいいでしょう。「診察券」という表記は、ほとんどの場合は不要、場合によっては必要。という理解で問題ないのではないでしょうか。

ブログライター

WRITER

ながしま 明

いつくかのデザイン事務所勤務を経て、2006年有限会社デザインウルフを設立。多くの企業の商品やサービスについてブランディング、販促活動をデザインにてサポート。ロゴ、WEB、印刷、映像、コピーと職種を超えるマルチクリエイター。