デザインをスマートに考える

2017.6.9

デザインをスマートに考える

世の中に溢れるデザイン(グラフィックデザイン)には、それぞれの目的に従って様々なテイストあり、デザインをする人、デザインを決める人にも、デザインを選択する能力が求められる時代です。診察券についても無数にあるデザインの選択肢から、ひとつのデザインに決定するのは大変な作業です。そもそも、どんなデザインが「優れたデザイン」なの?デザインなんていままで意識したこともない。そんな方も多いと思います。デザインについて少しだけ認識を深めたい方は、ぜひ本ブログを読んでみてください。

デザインは「装飾」から「整頓」へ

産業革命以降あらゆる分野でその範囲を広げてきたデザインですが、時代の動向と共に求められるデザインの傾向が変化してきました。日本でもいわゆる戦前、あるいは戦後まもなくといった「モノが少ない時代」には、人々に価値を感じさせるものは明るい未来や豊かさでした。そういったモノのない時代には、装飾的なデザインが喜ばれました。シンプルで簡素なデザインよりも華やかで装飾的なものに価値が生まれ、何かしら手が施された賑やかな装いに「豊かさ」が感じられました。

装飾的なデザイン

人は常に「ないもの」に飢え、求めるものです。暑い夏に冷たいアイスコーヒーを飲み、都心で働くビジネスマンが週末に自然を求めるように、「ないもの」を求めさまよい、そこに価値を見出しています。発展途上にある時代には、簡素なデザインよりも複雑で装飾的なデザインが求められたのです。

モノに溢れ、情報に溢れた現在では、大きな流れとしてシンプルで整理されたデザインに多くの評価が集まっています。パンフレットやポスターのデザインでも、シンプルなものでは「どこか寂しい」と感じていた時代が終わり、思い切ってシンプルに構成されたデザインが心地よく響くのが現在です。それはモノと情報に溢れる近代社会を反映した人の心理と言えます。もちろん様々なデザインが価値を生んでいる現在ですが、大きな流れとして賑やかで混沌とした装飾的なデザインよりも、合理的に整頓されたデザインの方がモダンな印象を受けるのはそのためです。

合理的に整頓されたデザイン

スマートなデザインはスマートな考え方から

合理的に整頓されたデザインを別の言い方をすれば「スマートなデザイン」です。スマートなデザインを手に入れるためには、まず頭の中をスマートにする必要があります。欲望のままに「可愛くてカッコよくて女性的で高級感があって親しみやすく大人にも子どもにも好かれるようなデザインがいい!」なんて散らかった頭で取り組むと、スマートなデザインは絶対に手に入りません。デザインに向き合う前に、優先順位を美しく整理しておきましょう。Aでもあり、Bでもあり、Cでもあり、Dでもある。そんなデザインを求めると、Aでもなく、Bでもなく、Cでもなく、Dでもなく、何者でもない中途半端なデザインを手に入れる悲劇が訪れるのです。

優先順位を美しく整理

レイアウトはデザイナーに任せる

スマートなデザインを手に入れるために、制作フローもスマートに考えましょう。診察券のように小さなスペースを構成するデザインでは、文字やマークの配置によって大きく印象が変わってきます。ミリ単位の位置決めや、文字の太さや揃えの選択、細かい色の選択はデザイナーの技能ですが、その技能は1年や2年の経験で培われるものではありません。細かいデザインのディテールについては、デザイナーに任せてあまり悩まないようにしましょう。

デザイナーに任せる

ブログライター

WRITER

ながしま 明

いつくかのデザイン事務所勤務を経て、2006年有限会社デザインウルフを設立。多くの企業の商品やサービスについてブランディング、販促活動をデザインにてサポート。ロゴ、WEB、印刷、映像、コピーと職種を超えるマルチクリエイター。

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