色選びで変わる診察券の印象|診療科目に合わせたカラーリングの基本
2021.9.3
診察券をつくる際に気になることの1つに「色」があります。赤、青、黄、緑、紫、茶、と世の中には選べるカラーがたくさんあるので迷ってしまう方もいると思います。厳密にはデザインの配色において「これが100%正解」という選択はありません。しかし、デザイナーが配色するときは直感的なセンスだけでなく、いくつかの理由があって配色する場合がほとんどです。
色によって印象がガラッと変わる
当たり前のことですが、色が違うだけで見る人の印象はまるで違うものになります。診察券だけでなく、世界のあらゆるものはカラーリングによって多くの印象を決定づけています。黒い服を着る場合と白い服を切る場合で、雰囲気が変わるだけでなく来ている人が痩せて見えたり太って見えたりと、日常生活においても色の影響はとても大きいことがわかります。


この診察券は同じデザインですが、配色が違うだけでかなり印象が変わってきます。印象とは、つまり、クリニックの利用者が抱く「クリニックの印象」です。もちろん診察券のカラーリングだけがクリニックのイメージをつくるわけではありませんが、診察券は予約や通院の際に何度も見るアイテムなので、その配色による影響は決して侮れません。
クリニックのカラーを配色するのが基本
原則として診察券は「クリニックの色」で配色しましょう。決して「診察券の色」と考えてはいけません。クリニックが発信する「デザイン」には、WEB、看板、パンフレット、お知らせハガキといったものがあり、それらにはクリニックのテーマカラーが配色されるでしょう。診察券はクリニックが発信するデザインの1つにすぎないことを、しっかり理解しておきましょう。

WEBや看板と同じ配色で診察券をつくる、それは利用者に配慮した考え方です。もし、WEBは緑、看板は青、診察券は黄色だったら、利用者は確実に混乱してしまいます。そうならないために、診察券は「クリニックの色」で配色するのが基本となります。いくつか共通したブログを書いていますので、ぜひそちらもご参照ください。
参考ブログ)
診察券のカラーリング 色の決め方
診察券をつくる前に決めておくこと
安心感の生まれる背景
ロゴと診察券のデザイン
色の傾向を知る
色には色自体が持っている印象の傾向があり、それらを大きく分類することができます。一般的によく言われるのが暖色と寒色です。

文字通り暖色は暖かみのある色、寒色は涼しさを感じる色ということになりますが、赤や黄色などの暖色は「元気」「活発」といった印象があり、寒色は「静か」「冷静」という反対の印象を持っています。緑色のように暖色でもなく寒色でもない場合、その中間ということになります。クリニックのカラーは医療という体質上、活発なイメージの暖色よりも気持ちを穏やかにさせる寒色(青)が使われる傾向がありますが、黄色やオレンジといった明るい配色は「人を元気にする」作用もあるため、暖色がクリニックに適していないわけではありません。

ちなみにデザイナーズ診察券はテーマカラーを「明るく鮮やかな黄色」にしていますが、それは「クリニックと患者さんをパッと明るくしたい」というコンセプトに基づいています。クリニックのテーマカラーも院長やスタッフの「好み」で決めるのではなく、「どういうクリニックにしたいか」という未来像に基づいたカラーを選んだ方がいいでしょう。
組み合わせで変わる色の印象
クリニックは医療を提供する場所です。そのため印象として「清潔感」が求められます。配色において清潔感を感じる色は、一般的には「濃い色よりも薄い色」です。例えば、クリニックのテーマカラーが茶色の場合、その印象はどうしても「清潔感」から遠くなってしまいます。そんなとき解決してくれるのが、テーマカラーと「白」を組み合わせる配色です。

「白」は最も清潔感を感じる配色です。この白を上手に組み合わせることで、テーマカラーを活かしたままクリニックに求められる清潔感をアピールすることができます。
オペレーションを効率化する配色
診察券は「クリニックの色」を配色する、それが大切な原則ですが、オペレーション的に診察券の色を柔軟に考えて配色する場合もあります。例えば小児科のクリニックで「受付で診察券を渡されたときに瞬時に性別を確認したい」といった場合には、患者が男の子なのか女の子なのかがすぐに判別できるように、色違いの2つの診察券をつくっておくと便利です。

デザイナーズ診察券でも過去数回このようなご希望があって、2種類の診察券を制作した実績があります。文字情報よりもパッと目に飛び込んでくる「色」は、オペレーションの効率化に大いに役立ちます。
配色する「理由」が大切
診察券にとって配色は印象を左右するとても重要なポイントです。色は闇雲に決めずに、その色でないといけない「理由」をしっかりと理解し、配色を指示しましょう。考えても答えが出ない場合は、遠慮なくご相談ください。経験豊富なデザイナーが配色を整理し、ベストな診察券をご提案します。

WRITER
ながしま 明
複数のデザイン事務所勤務を経て、2006年有限会社デザインウルフを設立。多くの企業の商品やサービスについてブランディング、販促活動をデザインにてサポート。ロゴ、WEB、印刷、写真、映像、コピーと職種を超えるマルチクリエイター。
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