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診察券のデザイン:受付時間を表にするメリット

2025.12.4

診察券のデザイン:受付時間を表にするメリット

診察券の表面や裏面に表記されるものに受付時間(診療時間)の表があります。また、クリニックの入口付近にも同じように受付時間の表が貼り出されています。当たり前のように存在するこの「表」は、利用者にとってどんなメリットがあるのか考えてみましょう。

受付時間と診療時間

まず、前提としてクリニックから発信する情報は、利用者にとって「わかりやすい」ということが最も大切なポイントです。見てもよくわからない、読んでもよくわからない、という内容ではまったく意味がありませんよね。院長やスタッフの好みを優先するのではなく、利用者にとって「わかりやすい」ことを優先して考えましょう。

よく「診察時間」という表記を見かけますが、これは正確な表現ではありません。クリニックの医療行為は診察だけでなく検査や治療もあります。「診察時間」は「診察」だけに限定してしまうので、診察、検査、治療を含む「診療時間」という表記にしましょう。

では、「診療時間」と「受付時間」のどちらを伝えればいいのか?それはブログ「診察券作成のヒント:診察券の受付時間表記」でも紹介しているように、利用者にとってわかりやすいのは「受付時間」なので、特別な理由がない限りは「受付時間」を利用者に伝えましょう。

文字表記との比較

受付時間を文字で表記するのか、表にして表記するのか。どちらがいいのでしょうか?クリニックによって事情が異なるため、結論から言うと「どちらでもいい」のですが、文字と表では伝わり方が違ってくるということを理解しておきましょう。

受付時間を「文字」で表記した場合
受付時間を「文字」で表記した場合

受付時間を「表」で表記した場合
受付時間を「表」で表記した場合

どちらも受付時間を正確に表現していますが、表の方が明らかに「わかりやすい」のが実感できると思います。また、文字と比べて表の方が伝わる速度が速く、頭の中で「理論的に理解」しなくても「直感的に理解」することができるのです。

複雑な受付時間には「表」

クリニックの受付時間が曜日によって異なる場合、文字よりも表で表記した方が利用者にとってわかりやすい表記になります。受付時間が少々複雑になるクリニックには「表」の表記が適していると言えるでしょう。

受付時間を「文字」で表記した場合
クリニックの受付時間が曜日によって異なる場合の「文字」表記

受付時間を「表」で表記した場合
クリニックの受付時間が曜日によって異なる場合の「表」表記

比べてみると表の方が「わかりやすい」ことがわかります。ただし、あまりにクリニック都合の煩雑な受付時間なら、クリニックの受付時間自体を見直した方がいいかもしれません。院長先生の都合や労働時間といった事情も大切ですが、利用者の利用しやすさを置き去りにした運営だと信頼感を損なう恐れもあるでしょう。

わかりやすく伝わりやすい「表」

受付時間を表で表記することで、クリニックの情報を利用者にわかりやすく伝えることができます。特に診察券の場合、レイアウトするスペースが限られるため、カードサイズの小さなスペースを有効に使って情報を整理する必要があります。わかりやすい表で表記することで、診察券が利用者の「役に立つ」アイテムにしましょう。

もちろん、必ずしも表で表記しなければならないわけではありません。受付時間が非常にシンプルで、表にせずとも充分わかりやすい場合はあえて表にして伝える必要もないでしょう。表にするか否かは、クリニックの情報を考慮した上で決めていきましょう。

診察券注文前の準備

ブログライター

WRITER

ながしま 明

複数のデザイン事務所勤務を経て、2006年有限会社デザインウルフを設立。多くの企業の商品やサービスについてブランディング、販促活動をデザインにてサポート。ロゴ、WEB、印刷、写真、映像、コピーと職種を超えるマルチクリエイター。

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